「『同時に撃たない』は負担軽減か|日出生台の新火器追加で今問われていること」

争点は一つです。

新しい火器の追加は、
県が掲げる「縮小・廃止」の方針と整合しているのか。

もし整合しているなら、その判断基準は何か。

このページでは、いま実際に問われている論点を整理します。


現在の主要論点

対装甲車両火器の追加は「負担軽減」になるのか

九州防衛局は、
155mm榴弾砲と新たな対装甲車両火器を同時に使用しない
と説明しています。

そのため、一見すると、住民負担は増えないようにも見えます。


防衛局の説明

  • 155mm榴弾砲と新火器は同時に使用しない
  • よって負担は増えない、あるいは軽減される

問題の構造

しかし、この説明には重要な点が抜けています。

負担は「同時性」だけで決まるのではなく、
総量と密度によっても大きく左右される
という点です。


具体的に何が起きうるか

新火器の時間帯には、155mm砲は撃たれないかもしれません。

しかし、期間中に使用が予定されている砲弾の数が決まっているなら、新火器を使用する時間が増えた分、155mm砲撃が別の時間帯で、より集中的に行われる可能性があります。


結果として起きる可能性

  • 1時間あたりの砲撃数(密度)が上昇する
  • 音や衝撃が特定時間帯に集中する
  • 体感的負担がかえって増加する可能性がある
  • 重要ポイント

    「同時に撃たない」=負担軽減とは言えません。

    時間の分離 ≠ 負担の減少です。

 

ここで、実績値を見てみます。

「同時に撃たないから負担軽減になる」という説明で2010年から始まった小火器(小銃、機関銃)訓練。その後、現在までの16年間、実際に負担は軽減されたのでしょうか。
棒線グラフ
射撃密度も見てみます

 

小火器追加後、密度はさらに増えていた

2010年の小火器追加時にも
「同時に撃たない」という説明が行われましたが、
その後の実績では、
榴弾砲の総発数も、
1日あたりの発射密度も減少していませんでした。

今回の新火器追加について、
小火器と同様の説明だけで
負担軽減が保証されるとは言えません。

 


さらに重要な点

防衛局の資料では、騒音について日平均値(Lcden)は示されていますが、
最大音や衝撃音は示されていません。

つまり、
一番影響が大きい瞬間が評価されていない
という問題があります。


今、問われていること

今回問われているのは、
新火器を使うかどうかだけではありません。

県はその影響を、何を基準に、どのように評価しているのか。
そこが、いま最も重要な論点です。


実際の射撃データについては
「小火器追加後、砲撃は増えていた」

背景や経緯は
「この問題の全体像」で整理しています。

最終更新日: 2026年05月06日