観光地・湯布院のすぐ隣で、今起きていること
日出生台演習場をめぐる訓練拡大と地域への影響
このページは、B4リーフ「観光地・湯布院のすぐ隣で、今起きていること」に関連する詳しい資料・声明文・意見書・データを整理するための特設ページです。

[リーフPDFを開く]日出生台演習場では近年、米軍訓練の拡大、新火器追加問題、オスプレイ飛行問題、自衛隊の重大事故など、地域の安全と暮らしに関わる問題が相次いでいます。
このページでは、リーフで紹介した各論点について、詳しい解説と原文資料を掲載しています。今後も関連資料を追加していきます。
【このページの内容】
1. 日出生台演習場とは
2. 「沖縄の負担軽減」として米軍演習を移転
3. 新火器追加問題〜「同時に撃たない」は負担軽減を保証するのか
4. オスプレイ飛行問題
5. 自衛隊の相次ぐ重大事故
6. 日出生台演習場をめぐる地域全体図
7. 今、問われていること
8. 関連資料・声明・意見書・質問書
1. 西日本最大級の草原。その実態は…

【現在の訓練状況】
年間約330日訓練 (うち約230日実弾射撃)
日出生台(ひじゅうだい)演習場は、大分県のほぼ中央部に位置し、由布市・玖珠町・九重町にまたがる約4900ヘクタールの西日本最大級の陸上自衛隊演習場です。
大分川、筑後川、駅館川へとつながる水源地帯であり、全国有数の観光地である湯布院のすぐ隣に位置しています。
一見すると広大な草原に見える日出生台ですが、1899年に旧陸軍によって演習場化され、戦後は米軍・韓国軍の駐留を経て、現在も自衛隊や米軍による訓練が行われています。
現在、日出生台では年間約330日訓練が行われ、そのうち約230日が実弾射撃とされています。
つまり、日出生台の問題は、遠い場所の軍事施設の話ではありません。観光地・湯布院のすぐ隣で、日常的に軍事訓練が行われているという問題です。

2. 「沖縄の負担軽減」のためとして米軍演習を移転

1996年の日米合意(SACO)で、沖縄の実 弾砲撃演習が本土に移転されました。 政府は移転される訓練は、「沖縄と同質・ 同量」と説明されましたが、その後、本土 での訓練は質・量ともに拡大しました。
1999年、日出生台演習場で 米軍の155mm榴弾砲訓練開始
↓
2010年 小火器訓練追加
↓
2022年 高機動ロケット砲 システムHIMARS(非実射)
↓
2025年 新火器追加要請
当初説明された訓練の範囲を超えて、訓練内容が広がり続けていることが、現在の大きな問題です。
3.新火器追加問題
――「同時に撃たない」は負担軽減を保証するのか

2025年12月23日、九州防衛局は新たに4 種類の「対装甲車両火器」(敵の戦車等を 破壊する武器)を追加したいという米軍の意向を地元自治体に伝えました。
<防衛局の説明>
・訓練日数は増えない
・榴弾砲と同時に撃たない
・(榴弾砲より)音は小さい
・負担軽減になる
しかし、この説明には大きな問題があります。
この説明は、実は2006年か らの小火器の追加要請時にも 同じ説明がされていました。
しかし、小火器追加後の実績では、榴弾砲の総発射数は下の表のように、減るどころか 増加。3倍に増えた年もあり ました。

また、1日あたりの平均発射 数(密度)も小火器追加後は 追加前の1.9倍にも増えてい ました。(下図)

つまり、「新火器追加」は「榴弾砲の置き換え」にはならず、総砲撃数の減少を保証するものではありません。前回の“小火器追加”の際にも結局、小火器追加+榴弾砲の砲撃増加=純粋増でした。
そもそも、1996年の日米合意で本土移転の対象として説明されたのは、155 ミリ榴弾砲のみの実弾射撃訓練で した。そこに新たな兵器を追加しようとすること自体が合意に反するものであり、もしこれを認めれば、なし崩し的な訓練拡大に道を開きかねません。
### 関連資料
・九州防衛局への意見書PDF
・大分県への再質問書PDF
・榴弾砲発射数データ
4.オスプレイ飛行問題――生活圏上空・事前周知なし

2026年3月13日午前7時から約1時間にわたって、 2機の自衛隊オスプレイが湯布院盆地中心部から日出生台演習場の間の上空を何度も旋回飛行、離着陸する訓練を行いました。
問題は、次の点です。
・早朝飛行
・長時間飛行
・生活圏上空
・事前周知なし

オスプレイは安全性に対する懸念が繰り返し指摘されており、私たちはその飛行訓練を行わないよう求めています。
しかし、現実に飛行が行われる状況を踏 まえた場合、少なくとも、住民が飛行を事前に把握でき、回避や調整を行えることが必要なのではないでしょうか。
### 関連資料
・3月13日オスプレイ飛行に関する由布市への要書請PDF
・由布市回答を受けた追加要請書PDF
5.自衛隊の相次ぐ重大事故――原因究明と第三者検証を求めます
2026年4月21日、陸上自衛隊 戦車の射撃訓練中に3名死亡、1名重傷という重大事故が発生しました。また2025年にも同演習場で落雷事故により2名の隊員が死亡しています。技術的原因だけでなく、訓練のあり方や安全管理体制を含めた検証が必要です。
私たちは以下の3点を求めています。
1. 事故の根本原因が解明されるまで、日出生台でのすべての実弾訓練を中止すること
2. 公正な第三者による調査委員会を立ち上げ、技術的問題だけでなく、訓練のあり方や自衛官を取り巻く状況も含めて調査・検証し、公表すること
3. 演習場周辺住民、弾薬輸送ルート沿線住民、大分分屯地周辺住民への説明会を開催すること
この件で4月27日に発した声明文

日出生台演習場の問題は、演習場内だけにとどまりません。
演習場は水源地帯に位置し、湯布院の生活圏・観光地にも近く、オスプレイ飛行ルートや弾薬輸送・兵站の動線とも結びついています。
このため、日出生台の問題は、演習場の中だけの問題ではなく、地域全体の暮らし、安全、観光、水源、交通と関わる問題として考える必要があります。
7.今、問われていること
訓練拡大、新火器追加、オスプレイ飛行、重大事故。 これらは、個別の問題に見えても、共通しているのは、 説明のないまま訓練拡大が既成事実化していることです だからこそ、客観的な情報公開と住民への説明が必要です。
8. 関連資料
【B4リーフ】
・B4リーフPDF
【新火器追加問題】
・九州防衛局への意見書PDF
・大分県への再質問書PDF
・榴弾砲発射数データ
【オスプレイ飛行問題】
・3月13日のオスプレイ飛行についての由布市への最初の要請PDF
・由布市の回答を受けて、緊急での2回目の要請文PDF
【自衛隊重大事故】
・自衛隊重大事故に関する声明文PDF
【図表】
・地域全体図画像
もっと詳しく知りたい方へ
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